テラ 京都編

日本のメンバーは、2018年に東京の浄土宗・西方寺で初演した演劇作品『テラ』をテラジアの一環としてアップデートし、『テラ 京都編』を創作。2021年3月に、京都の臨済宗・興聖寺で上演しました。2つの地域と2つの宗派のはざまを3年という時間をかけてリアルに移動しながら、極楽から地獄まで、現代日本に生きるわたしたちの信仰観を探る旅を届けます。

公演会場・期間

会場:臨済宗 興聖寺 涅槃堂
期間:2021年3月26日〜28日

作品の見どころ

主人公の京極光子は、お寺の娘。地蔵菩薩が祀られる涅槃堂で、長い長い詩を語りながら過ごす彼女は、うっかり地獄を旅することに。
三好十郎の詩劇『水仙と木魚―一少女の歌える―』(1957)を出発点に、さまざまな日本文学――吉岡実の詩「僧侶」(1958)、安倍公房の小説『カンガルー・ノート』(1991)、富岡多恵子の詩「物語の明くる日」(1961)、そして会場となった臨済宗の興聖寺に伝わる聖典やYouTube法話を織り交ぜた、多種多様なイメージが繰り広げる「精神性のスペクタクル」です。

キャスト・スタッフ

演出:坂田ゆかり
出演:稲継美保
音楽:田中教順
ドラマトゥルク:渡辺真帆

衣装:藤谷香子(FAIFAI)
⾐装協⼒:Phablic×Kazui
制作:宮武亜希
写真記録:北川啓太
映像記録:ON-EI(佐々木美佳、紫藤佑弥、黒井岬)
録音・整音:紫藤佑弥
映像編集:佐々木美佳
英語翻訳:ジョン・タウンゼント
字幕:澤島さくら

企画・主催:合同会社UPN
特別協力:臨済宗 興聖寺
協力:京都芸術センター制作支援事業
助成: 国際交流基金アジアセンター アジア・市民交流助成
コンセプト:TERASIA

原案:
三好十郎「詩劇『水仙と木魚』―一少女の歌える―」(1957)
安部公房『カンガルー・ノート』(1991)
臨済宗興聖寺公式YouTubeチャンネル「坐禅のチカラ 和尚のほっこり修行TV」『【朝の法話】第6回 大海をわたる~はまかぜに乗って』(2020)

引用:
吉岡実「僧侶」(1958)
興聖寺経本「卻瘟神呪」
富岡多恵子「物語の明くる日」(1961)

参考:
山折哲雄監修『あなたの知らない栄西と臨済宗』(2014)

レビュー・劇評

  1. お寺で上演され、木魚を叩いて参加する演劇を体験してみた|中本千晶
  2. テラ 京都編 – あなたは誰?|チコーニャ・クリスチアン
  3. Pickup (2021/4/15) |『テラ 京都編』|田中 里奈